養子をもつことで節税になるか?
※養子縁組制度は子の幸福と福祉のためのものです。いたずらに節税目的のみを考えることはおやめください。
10人以上養子縁組をしたケースなど、節税目的の養子縁組が横行したため相続税で法定相続人とすることのできる養子の数が制限されました。
上記の人数までが相続税法上法定相続人の数に含められます。なお、民法上は養子の数に制限はありません。
節税効果としては、
我が国の法定相続制度上、民法で定めた相続人のみが遺産を相続することができます。
したがって孫に関しては、遺言による遺贈か死因贈与でなければ遺産を承継取得することはありません。
この場合、遺贈は要式行為ですので、遺言書が必ず必要になります。
「孫を養子にして法定相続人にしてしまえば節税できるのでは?」と考えられますが、平成15年度の税制改正で規制されました。
相続や遺贈によって財産をもらった人が被相続人の配偶者・親・子以外の場合には、その人の相続税額の20%か、正味の相続財産の70%のいずれか少ない額が加算される、という制度を「二割加算制度」と言いますが、これに孫養子も加えられたのです。
これによって、「節税のために孫を養子にする」ことは意味をなさなくなりました。
とはいえ!
二割加算制度の適用をうけても、一世代抜かして孫へ直接遺贈した方が節税となる場合があります。
事例を見てみましょう。
ケース A-1
ケース A-2
ケース B-1
ケース B-2