TBSNEWS 9月21日(火)14時59分配信
持ち主の分からない土地が増えて社会問題となっていることを解決しようと、法務省が「登記」の必要性をPRする新たなイメージキャラクターを制作しました。
上川陽子法相
「法務省としては今後、『トウキツネ』これを活用しながら新制度の内容やその意義について、幅広い国民の皆さまにご理解いただけるよう、所有者不明土地の解消に尽くしていく」
上川法務大臣がきょう披露したのは、登記を推進するためのイメージキャラクター「トウキツネ」です。亡くなった人の土地などを受け継ぐ「相続」の際に、「誰が所有者か」といった権利関係をはっきりさせる「登記」がされないまま所有者が不明になっている土地が増えていて、公共事業や再開発事業の妨げになるなど、社会問題となっています。
この問題を受けて、国は今年4月、法律を改正して土地を相続する際の登記を義務化し、相続したことを知ってから3年以内に申請しないと10万円以下の過料を科す制度を設けました。この制度は2024年に始まる予定で、法務省は今後、「トウキツネ」を活用して制度の仕組みや登記の必要性をPRしていく方針です。
朝日新聞デジタル 7月5日(火)23時8分配信
相続の権利を持つ人(相続人)全員の氏名や本籍などの情報をまとめた証明書を発行する制度を法務省が始める。年内にパブリックコメント(意見公募)を実施して詳細を決めたうえ、来年5月の開始を目指す。
新制度では、誰かが亡くなって相続が発生した場合にまず、相続人の一人が全員分の本籍、住所、生年月日、続き柄、法定相続分などを記した「関係図」をつくり、相続人全員分の現在の戸籍と、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍をそろえて法務局に提出する。
法務局は内容を確認したうえ、無料で公的な証明書として保管し、写しを発行する。それを法務局のほか、銀行や証券会社などでも利用できるという。
各地に散在する不動産を相続する場合、手続きの煩雑さから、特に資産価値の低い土地では名義が書き換えられないケースがあった。
このため、山間部などで道路や宅地の造成をする際、登記上の所有者と実際の地権者が異なり、買収が進まない例があった。同省は「利用者の負担を軽くすることで、相続の登記を促したい」としている。
産経新聞 6月17日(金)9時55分配信
全国の国税局が強制調査(査察)で平成22年度に摘発した脱税事件は前年度から6件増の216件で、脱税総額は42億円減って248億円だったことが16日、国税庁のまとめで分かった。このうち大阪国税局が近畿2府4県で査察を行って摘発した46件の脱税総額は44億4200万円で、前年度より2億7100万円の増額だったという。
国税庁によると、216件のうち検察庁に告発したのは156件で、業種別では数年前に都市部で地価が高騰した不動産業が13件でトップ。建設業と運送業がそれぞれ11件で続いた。大阪国税局では、46件のうち33件を検察庁に告発した。
全国の税目別の告発件数では、法人税が90件で最多となり、所得税が36件、消費税が19件と続いた。9件だった相続税の脱税額は54億8千万円で、前年度に比べて35億7千万円の大幅増。相続税の告発件数は、記録が残る8年度以降で最多だった。国税庁は「格差拡大の社会情勢を踏まえ、積極的に摘発した」としている。
脱税の手口は年々巧妙化しているといわれるものの、脱税で得た不正な資金は、自宅や身近な関係先に隠すケースが多い。
大阪国税局が22年度に処理した脱税事案のうち、見つかった現金で最も多かったのは、約4億8千万円にのぼった。
また、物置のトランクケースの裏側に隠した金庫内から現金約3億9千万円が見つかったり、車のフロアマットの下から現金約2億5千万円などが入った貸金庫の鍵が出てきたりしたケースもあった。さらに、床の間にさりげなく置いてあったつぼの中に、総額約9800万円の入金記録のある預金通帳7冊とキャッシュカード6枚が入っていた事例もあったという。
読売新聞6月10日(金)21時42分配信
政府は10日の閣議で、2011年度税制改正関連法案のうち、従業員を増やした企業の法人税を減らす「雇用促進税制」や、非営利組織(NPO)に寄付をした人に対する税制上の優遇措置の拡充などを切り離した修正案を決定した。今国会での成立を目指す。
修正案は、航空会社が納める航空機燃料税を下げるほか、上場株式の売却益などにかかる所得税を軽くする証券優遇税制も続ける。6月末で期限が切れる税負担の軽減措置(租税特別措置)を来年3月末まで延長することも盛り込んだ。
税制改正関連法案のうち、与野党が合意していない法人税実効税率の5%引き下げや所得税・相続税の見直し、地球温暖化対策税(環境税)の導入などについては、民主、自民、公明3党が引き続き協議する。
読売新聞 6月9日(木)3時3分配信
菅首相の私的諮問機関「東日本大震災復興構想会議」(議長・五百旗頭(いおきべ)真防衛大学校長)が6月末にまとめる第1次提言のうち、復興財源に関する骨格案が8日、明らかになった。
10兆円を超えると見込まれる被災地の復興費用を賄うため、期間限定の国債「復興債」を発行したうえで、臨時増税によって償還財源を確保するよう政府に求めている。
骨格案では、臨時増税の具体的な税目については政治判断に委ねるとして明示せず、消費税や法人税、所得税などの基幹税に加え、相続税や固定資産税など、課税対象として「幅広く、あらゆる税目を排除しない」との方針を示す。ただ、増税の時期や引き上げ幅にも踏み込まない方向だ。
菅首相は被災地の復興に当たり、原状回復にとらわれない「創造的復興」を掲げており、復興費用の総額が正確に見込めないことから、増税により確保する歳入の総額の明記も見送る予定だ。
毎日新聞 6月7日(火)21時43分配信
政府税制調査会(会長・野田佳彦財務相)は7日の全体会合で、「税と社会保障の一体改革」に伴う増税論議に着手した。政府は与党との合意を経て、20日をめどに消費税増税の道筋なども含めた一体改革の最終案をとりまとめたい考えだ。税調では、社会保障目的税化を検討する消費税の具体的な税率の引き上げ幅や増税時期などに加え、所得税の最高税率引き上げや相続税の課税範囲拡大なども議論する方針だ。
ただ、与党内には消費税増税への反発が強いほか、10兆~15兆円規模とされる東日本大震災の復興財源の手当てにも増税が必要で、折り合いを付けるのは難題。一体改革を主導してきた菅直人首相の早期退陣が不可避となる中、改革実現の道筋は見通せていない。
野田財務相は7日夕の政府税調のあいさつで「安心できる社会には、社会保障強化と財政再建の同時達成が不可欠だ」と、増税による社会保障の強化に強い意欲を示した。
政府の集中検討会議がまとめた一体改革の原案は、社会保障費と少子化対策などの財源確保のため、消費税率(現行5%)を15年度までに段階的に10%まで引き上げることを打ち出した。政府税調もこの方針に沿う形で意見を集約する。消費増税に伴い低所得者の負担感が増す「逆進性」への対応に絡んでは、所得税を納めていない低所得層向けに現金を還付する「給付付き税額控除」導入についても議論する方針だ。
しかし、一体改革に対しては、与党内でも「増税ありきの社会保障改革論議」と反発の声がある。実際、7日に開かれた民主党の「社会保障と税の抜本改革調査会」(会長・仙谷由人官房副長官)の会合では、出席者から「菅首相が辞任するのだから、(一体改革の)議論を一度休止した方がよい」との声も相次いだ。
毎日新聞 6月7日(火)13時35分配信
政府税制調査会(会長・野田佳彦財務相)の関係閣僚会合が7日午前開かれ、税と社会保障の一体改革について、20日の成案策定に向け、来週中に税調の議論をとりまとめることで一致した。
政府税調は7日午後に開催され、一体改革の原案に盛り込まれた「15年度までの消費税率10%への段階的引き上げ」に加え、消費税増税に伴う「逆進性」の緩和策として、高所得者の所得税率引き上げや相続税の課税範囲の拡大なども検討する。
会合には野田財務相や会長代行の片山善博総務相、与謝野馨経済財政担当相らが出席した。与謝野氏は同日の会見で、消費税率の引き上げ時期などについても20日までに決定することに意欲を示した。
毎日新聞 5月31日(火)20時41分配信
旧「ピエール・カルダン・ジャパン」の社長を務めた故・武田正彦弁護士の遺産の一部を隠し相続税約11億円を脱税したとして、相続税法違反に問われた遺族5人は31日、横浜地裁(朝山芳史裁判長)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。
起訴されたのは、妻で学校法人「呉武田学園」(広島県呉市)元理事の敦子被告(75)と、長男で同学園前理事長の信寛被告(51)ら子供4人。
検察側冒頭陳述によると、武田弁護士は死亡する1カ月前の07年1月、「スイスの銀行に約20億円の資産がある。表に出せない金で、海外で使うように」と5人に説明したとされる。5人はスイスの資産を申告しないと決め、税理士にも伝えなかったという。
産経新聞 5月25日(水)12時38分配信
不動産業などを営んでいた父親の相続財産約60億円を自宅ガレージに隠し、相続税で過去最高の約29億5千万円を脱税したとして、相続税法違反の罪に問われた会社役員、李初枝被告(67)の判決が25日、大阪地裁であり、横田信之裁判長は「脱税額は巨額で、実刑は免れない」として懲役2年6月、罰金5億円(求刑懲役4年6月、罰金10億円)を言い渡した。 被告側は控訴する方針。
判決で横田裁判長は、検察側が父親の遺産と主張した金額の一部について「役員報酬として被告に支払われたものも含まれる」とし、脱税額を計約28億円と認定。 そのうえで「自宅に多額の現金を隠匿するなど、刑事責任は重い」と指摘した。
毎日新聞 11月25日(木)22時39分配信
政府税制調査会は25日の全体会合で、所得税と相続税の見直しに向けた基本方針を示した。サラリーマンの経費として収入から一定額を差し引く所得税の給与所得控除は、高額所得者に有利な面がある現在の控除制度を見直し、適用できる年収に上限を設ける方針で、上限額として(1)年収1200万円(2)同1500万円(3)同1800万円の3案を提示。そのほか、配偶者控除や成年扶養控除、相続税の見直しで高所得者を中心とした増税案が出そろい、今後は取りまとめの議論を本格化させる。【久田宏、桐山友一】
■給与控除上限に3案
給与所得控除は、収入に応じて控除額が青天井で増える仕組みだが、「収入に応じて経費が必ずしも増加するとは考えられない」として上限をかける。年収1200万円を上限とした場合、230万円が控除額の上限となり、120万人程度に影響が出る。1800万円の場合は控除額の上限は260万円で、影響が及ぶのは30万人程度という。
また、配偶者控除の所得制限については具体的な上限額を示していないが、小宮山洋子副厚生労働相は「子ども手当の財源にすべきだ」として、年間所得1000万円(年収1231万円)以下に制限する案を明らかにした。
大和総研の試算では、これらの案に沿って控除が廃止・縮小された場合、子ども手当の導入(月1万3000円)前と比べ、年収1500万円の世帯は16万800~22万5300円、同2500万円の世帯では38万9000~53万9000円の負担増になる見通しだ。
このほか、23~69歳の扶養親族を抱える納税者が対象の成年扶養控除については、年収400万~500万円台をめどに所得制限を設ける方針が示された。心身の障害を抱える扶養親族は引き続き控除の適用を認める。会合では、「働きたくても働けない人もいることを考慮すべきだ」(平岡秀夫副総務相)と、働き口のない被扶養者についても考慮すべきだとの意見もあった。
相続税では、地価高騰時に引き上げた現行の基礎控除額(5000万円)を現在の地価水準に沿って3000万円台に縮小する案を提示。課税対象となる件数や金額を増やして増収を図ることに加え、最高税率の引き上げも提案された。
産経新聞 11月12日(金)7時56分配信
政府税制調査会は11日、全体会合を開き、遺産を相続した際に納める相続税の増税を打ち出した。あわせて生前贈与にかかる税の軽減措置の対象を現在の「子」から「孫」へ拡大する。少子高齢化で、高齢者が資産の貯蓄を増やす一方、消費意欲の高い若い世代に個人資産が回らない傾向が強まっている。生前贈与を促す税制に改正して消費を増やし、景気回復につなげる狙いだ。
相続税の課税対象から除く基礎控除額を縮小し、実質的に増税する。相続税を実際に納めているのは死亡者100人中、4・2人のため、課税対象を拡大する。平成23年度税制改正で実施する方針。
一方、65歳以上の親から20歳以上の「子」への贈与税が軽減される「相続時精算課税制度」の対象を「孫」へ拡大する。2500万円まで非課税で、超えた部分は20%が課税される。
背景には相続を受ける子世代の高齢化がある。遺産を残す「親」は現在6割超が80歳以上で、子世代も50歳代以上が多い。五十嵐文彦財務副大臣は会合終了後の会見で、「資産を作り終えた人にさらに資産を付け加えても、お金が国内で回らない」と述べた。